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ご都合展開のこと

ご都合展開のこと

物語って大抵、主人公に対して都合のいいイベントが起きたり、悪いイベントが起きたりするものですが、明らかに作者によって強引に誘導されていると感じさせるものについては「ご都合主義」なんて評価されることが多いですよね。
私の作品の9割がそんな感じで出来ている訳で、でも仮に「ご都合だー」みたいなことを言われたとしても「あはは」で笑って済ませることにしていますが、たったひとつだけ私自身も笑って済ませることが出来ない様なご都合主義展開を作ってしまったことがあって、いまさらながら心残りを思い出したので綴ろうと思いました。

それがノベルゲーム「紅く追憶の水葬」のアレ。

未プレイの方は当然なんのこっちゃという感じでしょうが、既プレイの方は「あー」と察せると思います。終盤のアレです、アレ。もし私もプレイヤーの立場だったらあのシーンで「これは無いわ」と確実にバッサリでしょう。具体的な名前と確率については作中では説明していませんが、多分100万分の1程度じゃ効かない超絶低確率と思うので。。

攻略サイトのQ9に「その0%に近い確率がどうやったら1%になるのか」みたいな形で解説を追加。ただそれで一応の説明はつくものの、今度はあるキャラクターに性格的な矛盾が発生してしまう。ということで本編にはどうしても加筆出来なかったのです。
「まあいっか、きっとこのままでも許してもらえる」などという甘い考えを持ったまま公開。これがいけなかった。賛否両論の感想を多数いただき、そこばかり突っ込まれるなんの。ぜんぜん許してもらえなかった(汗)。推理ゲーム好きの方々を本当に甘く見ていました。申し訳無い…。
もちろん「kotonoha*作品ってこういうものでしょ!」と納得してくださったプレイヤーさん(主にRPGの方をプレイされていた方々が多いかな?)もいるとは思うのですけど、私の中ではもう推理モノには手を出すまいと猛省した、ほろ苦い経験でした。

ミステリを書くのって本当に難しいですね。

キャラクター紹介&次回作のこと

キャラクター紹介&次回作のこと

「ラハと魔法の園」のキャラクター紹介、予約投稿分が尽きてしまったため、少し間が空きます。
リアルで相当バタバタしているもので、予約投稿という形をとって毎朝9時に更新していたのですが、それらが尽きる前にバタバタが終わらず。来週末あたり再開出来るといいなという感じです。とは言え、目立った魔法生の紹介はすべて終わったと思いますので、次は講師陣からですね。

最近Twitterで好きなフリーゲームのひとつにラハシリーズを挙げてくださる方がいて、嬉しい限りです。
「finalリリース」と銘打って既に作品は完結しているものの、finalから3年以上経過した2022年現在においては当時技術やコストの不足で導入出来なかった点などを修正したうえで、バージョン4.0としてアップする、、ことがあるかも知れません。たとえばフルボイスとか。スチルとか。広すぎるマップの改善とか。完全に自己満足の領域ですが。

現行のfinalに不具合等ある場合はTwitterでリプもしくはDMいただけると助かります。

ファズマ(ラハと魔法の園 -the graystory-)

ファズマ(ラハと魔法の園 -the graystory-)

ラハと魔法の園

ラハと魔法の園 -the graystory-」のサブキャラクター、ファズマ。
自称・変身魔法の使い手ですが、「犬になれ」とかけた魔法でニワトリにさせたり、ドラゴンやウルフに変身させようとしてもやはりニワトリに変身させるポンコツっぷり。しかし実はA級魔法生。

このキャラについてこれ以上特筆すべき点はありませんが(ひどい)、変身魔法と変形薬の違いについて。
変身魔法は、術者によって任意のタイミングで解除が可能で、術者の魔力によって有効時間をいくらでも延ばせる魔法です。他者に化けることで悪用される危険性大な魔法ですが、そうした利用方法はもちろん重罪ですし、一級の魔法士であれば解除することも可能。バリアをかけることでそうした解除呪文は防げますが、術者の魔力によってはそれも完璧ではありません。

ラハと魔法の園

一方の変系薬はドリンク剤で、効き目は「薬の濃度」や「飲んだ量」により変動。変身中は、いかなる方法を使っても解除することが出来ません。よって薬の方は使い勝手が大変悪いのですが、やはり解除できないという点が変身魔法よりもメリットとなっていて、こちらも悪用される事が多い様です。

マリルハート(ラハと魔法の園 -the graystory-)

マリルハート(ラハと魔法の園 -the graystory-)

ラハと魔法の園

ラハと魔法の園 -the graystory-」のサブキャラクター、マリルハート。
本名はマリルハート=スカーレット。貴族スカーレット家の一人娘です。将来の夢は自分のカフェを開くことで、作中では使い魔を沢山作って使い魔カフェを作りたいと奇抜なアイデアを持っていました。

入学から異例の早さでB級魔法生になったサリィに対抗心を燃やし、試験突破に燃えている彼女は、作中のB級魔法生試験にも堂々とエントリーしています。

ラハと魔法の園

光のルクシエメール魔法学院のB級魔法生試験は一ヶ月に一度行われますが、試験担当教官から「挑む実力無し」と判断されればエントリーすら許可されません。今作ではサリィという早期受験の特例を認めてしまったがために、公平性の観点から他の魔法生のエントリーも認めない訳にはいかなくなったのですが、特例が無かったとしてもマリルハートであれば挑む実力はあるだろうとラクリスが認めていましたので、決して大口を叩くだけの娘でない事は確かです。

ただ、一年後のアフターストーリーにおいて、ようやくB級魔法生試験に合格直後の様子が窺えるので、当時の彼女にまだまだ欠けていたものが沢山あった事も確かですね。

ハムス&ウィンス(ラハと魔法の園 -the graystory-)

ハムス&ウィンス(ラハと魔法の園 -the graystory-)

ラハと魔法の園

ラハと魔法の園 -the graystory-」のサブキャラクター、ハムス・ウィンス兄弟。
どちらもC級魔法生です。実はラハシリーズの時代では種族の概念がほとんど無いため、耳の形や肌の色が違っていてもそれは出身国が異なるというだけで扱われ方は同じ。差別などもありません。また、国が違うからと言って特別な力を持つわけでも無く、異世界モノにありがちな種族間の混血による変異などもありません。唯一、妖精だけが特別な存在と言えます。

さて、ラハは転入早々中庭にいるこの二人の蛮行を目撃するのですが、このシーンについて、やや深掘りしておきます。
この双子は見学中の中等学院生ロイに炎の魔法をぶつけて遊んでいるとされていますが、実はこれ「ギリギリ当てない」範囲で楽しんでいるんです。怪我をさせてしまえばそれはそれで暴行罪に問われますし、魔法生評価にも大きく響くからです(まあその行為そのものにも、行為を止めない体質にも、もちろん大いに問題はあるのですが)。

ラハと魔法の園

そしてここで見かねたラハが止めに入ります。実はこの行為が魔法界法の最大の落とし穴で、魔法界に生きる人々の間では「力の無い者が止めに入ることは愚か者の証」と認識されており、この瞬間から双子達はロイを殺す事は罪になりますが、ラハを殺すことは罪にならなくなるのです。だから双子達は容赦なくラハに魔法をぶつけて殺しにかかって来た訳です。

よってラハは蛮行を見つけ次第、ラクリス先生なりジャッラ先生なりに知らせて止めさせるのが最善策でした(でもフーバルトじゃ駄目そう)。この物語のラストにて自己責任法のもう一つの落とし穴が明かされますが、もし双子達がラハを殺していたら、彼ら自身もサリィによって「そうなっていた」ifがあったかも知れませんね。